高梨洋平の桧原湖情報 8月下旬編
みなさんこんにちは。桧原湖ガイドの高梨です。
8月29~31日にJBトップ50桧原湖戦が開催されました。今回はこのトップ50の結果を基に裏話?も交えたレポートをお送りしようと思います。

まず、今回の試合は昨年の桧原湖戦と全く同時期の開催であり、昨年と比べた場合に全体的なウエイトはどうなるかと予想した時に、おそらく昨年ほどのハイウエイト戦にはならないだろうと予想はできました。その理由は前回のレポートに書いた通りです。
ただ、前回のレポート更新から数日間の間に、それまで難しかった7~10mのディープが徐々にではありますが、ゆっくりと回復へと向かっていった感があり、更に24~25日に降った大雨により濁りが入り、その濁りがプラスに転じ、それまで夕方以外は不調だった北エリアのフラットが復活を遂げていました。
よって、「昨年の桧原湖戦よりはウエイトは下がるものの、前週のチャプター戦よりは釣りやすい」くらいのコンディションとなった所で試合が開催されました。
結果から言うと、予選通過ラインは去年がジャスト3000×3000。今年は3000×2500や2600×2800と、やはり比較的ローウエイトな試合となりました。
成績表を見てみると、多くの選手が5本リミットを揃えており、難しいとは言え、やはり激釣れ桧原湖のようにも見えますが、実はギリギリカツカツでやっと5本揃えた選手も居れば、入れ替えを行っていても1回や2回という選手も多く居ました。
昨年の試合ではバスがどんどん回ってくるエリアや、ルアーに反応するやる気がある状態のバスのストックが多いエリアが比較的多く存在していたり、バス一匹あたりの一日にフィーディングモードに入る回数が多い状態だったりしましたが、今年はの試合の時点ではそんなエリアが少ない状態でした。

そんな状態の中、3日間に渡って炸裂し続けたエリアがありました。そのエリアこそが、優勝した吉田選手が3日間釣り続けた糠塚島の岬です。
このエリアは広大なフラットエリアの中にドンと一つだけある大きな岬で、周囲のバスが動いている状態であれば、周りのフラットからどんどんとフレッシュな状態のバスが供給されてくるため、爆発力はとんでもない物があります。
特に、夏から秋への移行期である今頃は、夏の間はフラットの中層を縦横無尽に泳ぎ回ってフィーディングしていたグッドサイズのスモールが、ボトム付近でもフィーディングに入り始める途中にあり、その移行期に、いの一番に糠塚岬のバンクのボトムでフィーディングを始めるため、今が糠塚岬が最も火を吹く時期でもあります。
(中層を縦横無尽に泳ぎ回りながらフィーディングするバスにとって、まず最初に親しみやすいボトム(笑)、フィーディングしやすいボトムとは、フラットのボトムよりもバンクのボトムとなります。これから秋になるに従って、バンクのボトムを経てフラットのボトムでもどんどんとフィーディングを始めます。夏場に、フラットを釣っていて、釣れるけどサイズが上がらない事がよくあるのは、グッドサイズほど中層を泳ぎ回っていて、ほとんど狙って釣れない状態にあるためです。そんな狙って釣れないグッドサイズを、真っ先にボトムで狙って釣れるようになるのが糠塚岬のバンクなのです)
また、まだ夏も引きずっている状態だからこその水通しの良さもバスにとっての魅力の1つです。

結果的に、この岬周辺で釣りをした選手の多くが上位入賞、及び単日上位に入りました。
最終日は晴れて風が吹いた事により、岬周辺でのフィーディングスポットが極端に狭くなり、吉田選手のみが延々爆釣となりましたが。
また、上位5名のパターンを聞いていると、「8~9mの物(プアストラクチャー)絡み」という選手も2名居ました。これはおそらく、前回のレポートで紹介した10~13mのスーパーディープのパターンで釣れていたバスが、徐々にフィールドコンディションが回復するに連れて、もしくは秋めいて来るに連れて浅い所に上がってきた個体だと考えています。
実際、僕も試合前日まで釣りをしていましたが、そんなスーパーディープ隣接のボディーウォーター絡みのアウトサイドのハンプ(岩絡み)やバンク(スタンプ、立木、オダ絡み)の7~10mが復活して来ている印象を受けました。
多分、表彰台に上がった2名はあのバス達を釣って行ったのかな・・・と、思っています(笑)」
また、今回の試合で船団になったエリアが糠塚岬、早稲沢(早稲沢はサイズが伸びずに上位入賞者は無し)ともう1か所、月島北がありました。
月島北はフラット、ハンプ、ブレイク、丘のようなハードボトム・・・と、多彩な地形に富んでおり、プリプラの時から最も安定して釣れていました。
結果的に試合でも、このエリアから表彰台に1名が輩出されました。しかしその一方、同じエリアをメインに組んだ選手でも予選落ちの選手もチラホラ・・・。
ここにどのような差が生じていたのかは、実際に見ていた訳ではないので分かりませんが、ここにバッドコンディションからの復活過程の難しさがあったのではないかと思います。復活して来ているが故に釣れる所では釣れる、もしくは釣り方が合えば釣れるけど、釣れる場所、バイトする釣り方がまだ狭いが故に少し外すと釣れない・・・といった感じでしょうか。
・・・と、今回はトップ50桧原湖戦の自分なりの解説的なレポートとなりました(笑)
残り2か月ちょっととなった桧原湖シーズン、皆さん是非遊びに来てください!!
秋は超ライトリグからベイトタックルを使った巻物、フットボールまで、最も桧原湖を満喫できるシーズンだと思います!おススメですよ~。
ガイドについての詳細はこちら
「高梨洋平 なしブログ」
フィールドデータ
水位 減水2m強
水温、水質は試合中の3日間、湖に出ていないのでわかりません。ごめんなさい・・・(笑)

